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季節に逆行!?夏にどうしても食べたくなるお汁粉「冷やし白玉しるこ」(兵庫県西宮市)

今回は、兵庫県の西宮市にある和菓子屋、「桔梗堂」の高尾さんにお話をうかがいました。技術力に磨きをかけるようになったきっかけや、容器の変更を辞めた理由について教えてくれました。

掲載日:2017-06-18

インタビューに答えてくれた方
桔梗堂 / 取締役 高尾 哲司(タカオ テツジ)さん
兵庫県西宮生まれ、西宮育ち。
大学卒業後、サラリーマン経験を経て家業の桔梗堂に戻る。
現在、桔梗堂の3代目として商品の開発・製造・販売を行う。

大学を卒業後は何をされていたんですか?

2年間物流系の会社でサラリーマンをしてから、実家であるこのお店に戻ってきました。
それからは、職人さんたちに和菓子を基礎から教えてもらいました。上生菓子などの繊細なお菓子をつくるのは難しいのですが、子供のころから比較的手先が器用だったのでそこまで苦労はしませんでした。

「3代目」ということで苦労されたことはないですか?

父からの代替わりのタイミングは苦労しましたよ。「質が落ちてるんじゃない?」という噂話が僕の耳にまでたびたび入ってきましたね。僕が関わっていない商品にまでそういう風に言われることがありました。
けど、その噂話は発奮する材料になりました。「お客さんに完璧なものを出すぞ!」と技術に磨きをかけるきっかけになったんですよ。

逆境を活かして成長の糧とされたんですね。

あと苦労しているのは、和菓子に「洋」の要素を取り入れて新しい商品を開発するときですね。「お客さんはどういう反応をするんだろう」という心配もありますし、「親父に納得させるにはどうしたら良いか」と考える必要もあります。
カスタードや生クリームを使おうとすると、親父がどうしても首を縦に振ってくれないんですよ。けど最近では、僕を少しは認めてくれるようになったのか、そこまで反対はされなくなりました。

守るところと攻めるところ、バランスが難しそうですね。それでは逸品を紹介してください。

「冷やし白玉しるこ」という商品で、40年くらい前に父がつくった商品です。当時から何も変えずにお出ししています。葛でとろっとさせたこし餡と、つるっとした白玉の相性は最高です。

どのようなきっかけで生まれた商品なんですか?

和菓子屋は夏場の売上がガクンと下がるんですよ。お客さんは夏場にはあまり甘いものを食べないようで。それで夏場に売れる商品を研究して、ゼリーをつくったりプリンをつくったりしたんですけど、そちらはなかなか売れなくて。
そんな中で徐々に人気がでてきたのが「冷やし白玉しるこ」でした。初めは1日数十個しか売れませんでしたが、口コミで広がり、テレビや雑誌で取り上げられるようになって、今では2,000個売れる日もあります。
現在は、4月から12月までお買い求めいただけます。

おしること言うと、冬場に食べる温かいものをイメージしますよね。

そうですね、商品名に「冷やし」をつけているのも、誤解させないためです。うちのお店で冬場に人気があるのは「わらび餅」なんですけど、普通は夏場にわらび餅、冬場におしるこですよね?季節が逆転してるんですよ 笑

確かにそうですね 笑 けど、4月から12月までというと、ほぼ1年中やってますよね?

元々は6月から8月までの夏季限定メニューだったんですよ。お店の看板や、印刷物にも「夏の風物詩」と書いていますし…。けどお客さんから「まだ置いてないの?」「もう置いてないの?」というお声を頂いて、徐々に延びていって。ついにはお休みは3カ月しかなくなったんですよ。
お休みしている3カ月も、お出ししたらたぶん売れると思うんですけど、季節感を大切にしたいという思いもありまして。すでに季節感はないですけど 笑

人気ゆえの悩みですね。素材へのこだわりを教えてください。

うちは、餡を自分のお店で焚くことにこだわっています。他の和菓子屋は製餡業者から餡を購入するところが多いんですけどね。
こし餡は小豆が茹であがったあとに、網目で漉してなめらかにするんですけど、その網目が細かければ細かいほどなめらかな餡になります。うちでは、機械では通せないくらいの細かい網目を使って、手作業で通しているんですよ。なめらかさが別格で、口に入れたときにふわっと溶け出すようなこし餡に仕上がっています。

ふわっと溶け出すこし餡、聞いたことがありません!容器はとてもシンプルなんですね。

40年前から同じカップを使っています。これ実はプリンを入れるための容器で、商品名もそのまま「プリンカップ」なんですよ 笑
この少し小ぶりのサイズがちょうどいいんです。食べやすいし、最後まで飽きずに食べられる理想的なサイズでして。けど7、8年前に一度だけ別の容器でもつくってみようかという話があったんですよ。

そうなんですか?

お客さんから、「贈答用に高級なカップにして欲しい」という要望がありまして。それで、陶器かガラスの容器にして、梱包も木箱にしようかと検討していたんですよ。けど、そんなときに流行った言葉が「エコ」でした 笑
時代に逆行するのは良くないなということで、プリンカップと紙箱の組み合わせのままでやっています。

ありがとうございました。それでは最後に、お客様へ一言をお願いします。

小豆は岡山の備中、葛は吉野の本葛など、すべてこだわりの材料を使い、保存料は一切使っていません。お子様でも安心して食べられるお菓子づくりをしています。手づくりにこだわっているので、これ以上多くつくることはできませんが、ぜひ一度食べてみてください。

私が「ほうじ茶味のわらび餅をつくったら人気がでそうですね」と言うと、「ほうじ茶か、それいいね。ほうじ茶か。」と真剣に検討されていたのが印象的でした。周りの意見を吸収し、それを前進のための糧とする器用さは、まさに3代目の高尾さんならではのものだと感じました。
店舗は昔と変わらない佇まいを残しており、多くのファンが次々と来店していました。甲子園球場に足を運ぶ際には、ぜひ寄ってみてください。

PENGY編集部

冷やし白玉しるこ

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